松任谷由実さんの歌『ひこうき雲』を聴くといつも涙が出る。今まで出会った沢山の死を思い出して。
 本当に沢山の死に出会ったものだ。人だけではない。動物達・植物達…の。そして必ず近い将来この自分も死ぬであろう、必ず。
 死を目の前にした時、その死を迎えた人や存在の生きていた時の姿を思い出す。
 苦しさ、悲しさに立ち向かっている姿。冬の寒さ、夏の暑さをジッとがまんして耐え忍んでいる姿。不自由なハンディキャップを持った身体で健気に生きていた姿。また坦々と幸せそうに生きたように観えるその陰で、強い使命感を持ち人に知られずガンバッテいた姿…。思い出すたびに涙する。
 そして自分も死ぬる時まで、力強く生きようと思う。
 『ひこうき雲』の詞の中「誰も気づかず、あの子は昇ってゆく、何もおそれない、そして舞い上がる」と。この娘は、佛さまとして生き、そして死んでいった人だな。「ほかの人にはわからない、ただ思うだけ、けれどしあわせ」と。喜心(よろこびの心)老心(やさしい心)大心(とらわれない心)を生きた人なんだな、この娘は。
 生かされている事に感謝し喜び、全ての物や事にやさしく。力を抜いて、とらわれない。そして許すことができる。私もそんな人として生きて行けたらな〜と思う。この世に居る時間は、そう長くはないように感じている昨今である。

(2021年8月)


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